〜生物統計学の基礎を学びたい方へ〜
インターネットによる遠隔教育(e-Learning)
選択科目 B-6 「生物統計学」


 国立保健医療科学院では、広い意味で保健医療福祉業務に従事している方を対象に、インターネットによる遠隔教育(e-Learning)を開講致しております。技術評価部では、その科目の1つである「生物統計学」を開講・担当しております。
 保健医療分野において調査研究を行うには、その目的に応じた「適切なプロトコール」をたて、「必要最小限のデータを収集」し、「最適な統計解析」を行い、結果を「簡潔にまとめる」ことが重要です。生物統計学の授業では、この一連のプロセスに必要な「統計学のセンス」と「基礎知識」を獲得することを目的として、遠隔システムを利用した学習(受講生同士による議論が中心)を進めます。また期間中6回の試験を行います。



開講期間:
    平成22年9月10日(金)〜12月27日(月)
願書受付期間:
    平成22年7月12日(月)〜8月9日(月)(必着) ※今年度は受付終了しました。
募集定員:
    30名
    書類審査により受講の可否を決定します。
    なお、応募者多数の場合は抽選により受講者を決定する場合があります。
受講資格:
    学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)を卒業した者。
    上記に掲げる者と同等以上の学識および経験を有する者。
受講者の職種制限の有無:
    職種の制限はありません。ただし期間中、継続して学習ができ、また積極的に発言、議論をしようとされる方。
想定される受講者:
    厚生労働省、地方公共団体、公的研究機関、大学、企業等に勤務し、生物統計に関する学識を必要とする者。
修了認定の方法:
    章ごとに試験を行い、その結果で判定します。
    試験は計6回行いますが、そのうち3回以上未提出の場合にはその時点で受講の取り消しとなります(この場合は受講辞退の届けを提出していただくことになります)。
担当者:
    山岡和枝(技術評価部)
    高橋邦彦(技術評価部)
    飛田英祐(技術評価部)
    横山徹爾(人材育成部)
    丹後俊郎(技術評価部客員研究員・医学統計学研究センター長)
受 講 料:
    無 料(但し教科書は実費。各自で事前に用意)
教科書:
    以下のテキスト2冊を使用しますので、各自で事前に購入しておいてください。
    丹後俊郎著、古川俊之監修:新版 医学への統計学、朝倉書店、1993. ISBN 4-254-12546-1 税込価格 6,090円丹後俊郎著:統計学のセンス デザインする視点・データを見る目、医学統計学シリーズ1、朝倉書店、1998. ISBN 4-254-12751-0 税込価格3,045円

基本的な学習方針:
    まず「統計学のセンス」の各章を学習する。つぎに、それぞれの章で解説されている基礎事項の理解を深めるために「新版医学への統計学」を用いた演習を行うという形式をとる。学習範囲内の疑問点等については、遠隔システムを利用して主に受講生同士で議論を行い学習を進める。試験は章ごとに計6回、遠隔システムを利用して試験問題を配信し、提出する形式で実施する。

一般目標(GIO):
    保健医療分野における調査研究の目的に応じた「適切なプロトコール」をたて、「必要最小限のデータを収集」し、「最適な統計解析」を行い、結果を「簡潔にまとめる」という一連のプロセスに必要な「統計学の考え方」と「基礎知識」を獲得する。

到達目標(SBOs):
    保健医療分野における調査研究を行ための目的に応じた「適切なプロトコール」をたてることに必要な統計的基礎知識を獲得し、「必要最小限のデータを収集」し、「最適な統計解析」を行い、結果を「簡潔にまとめる」という一連のプロセスに必要な統計的基礎知識について述べられ、基本的な統計的方法を適用できるようになる。

各チャプターにおける獲得目標・日程:
    スクーリング※
    (9/10)
    オリエンテーション
    遠隔での授業の進め方と講義
    【1−2週】
    (9/13-9/24)
    第1章 統計学的推測の意味−無作為化の重要性
    母集団と標本、分布、推定の考え方、仮説検定の考え方など基礎知識の習得する。ここでは特に「考え方」について習得することを目的とする
    【3−4週】
    (9/27-10/8)
    第2章 研究デザイン−無作為割り付けの重要性
    無作為割り付けの重要性を理解するとともに、自分で無作為割り付けができるようにする。
    【5−6週】
    (10/12-10/22)
    第3章 統計解析以前のデータを見る目
    調査研究で使用する統計量(指標)の区別を理解する。
    【7−9週】
    (10/25-11/12)
    第4章 平均値の比較
    平均値の検定や回帰分析など、基本的な統計手法や検定について学習し、具体的な標本サイズの計算法や検定の意味と多重比較の意味について理解する。量反応関係の検出法、交絡因子の調整法を学習する。
    【10−12週】
    (11/15-12/3)
    スクーリング※ (11/22)(予定)
    第5章 頻度の比較
    分割表について学習し、比率と分割表に関する検定ができるようにする。量反応関係の検出法、交絡因子の調整法を学習する。
    【13−14週】
    (12/6-12/17)
    第6章 イベント発生までの時間の比較
    生存時間に関する推測の考え方について理解し、簡単な生存時間に関する検定の計算を行う。
    ※以下の日程でスクーリング(必須ではありません)を国立保健医療科学院にて行いますので、可能であれば参加して下さい。
      1回目: 9月10日(金) オリエンテーション、講義
      2回目: 11月22日(月)(予定) 補講(それまでの範囲の講評、質問への回答などを行う)

問い合わせ先:
    国立保健医療科学院技術評価部 電話048-458-6223
    e-mail: biostat@niph.go.jp (@は半角)
受講申込み書類送付先:
    〒351-0197 埼玉県和光市南2-3-6 国立保健医療科学院
    総務部教務課教務第三係

    申し込み方法等の詳細は、こちらをご覧ください。

    なお、定められた提出書類と共に、コース志望理由をA4版1枚(様式自由)に記して提出するのを忘れないようにしてください。