医学データ デザインから統計モデルまで -データサイエンス・シリーズ-
  丹後 俊郎 著.共立出版(2002)
  ISBN: 4-320-12009-4
 
目  次
 

1 データサイエンスと医学データ
  1.1 医学研究のデザインー無作為割付けの重要性
  1.1.1 動物実験
  1.1.2 臨床試験
  1.1.3 疫学研究
  1.2 データ構造の特徴―統計ソフトウェア
  1.2.1 3次元構造
  1.2.2 統計解析の流れの3大要素
  1.2.3 統計パッケージSPMS

2 生体情報として貴重な臨床検査
  2.1 精度管理
  2.1.1 誤差
  2.1.2 変動係数
  2.1.3 精密度
  2.1.4 正確度
  2.1.5 施設間差
  2.1.6 事例―東京都衛生検査所精度管理調査
  2.2 基準範囲
  2.2.1 基準範囲の定義
  2.2.2 健常者標本のサンプリング
  2.2.3 基準範囲の古典的な推定方法
  2.3 基準範囲推定の統計モデル
  2.2.4 尤度の計算
  2.2.5 AICによる最適モデルの選択
  2.2.6 適用例
  2.3 加齢に伴って変化する基準範囲推定のモデル
  2.3.1 様々な平滑化モデル
  2.3.2 ノンパラメトリック分散安定化変換モデル
  2.3.3 適用例―小児基準値
  2.5 個体差の問題
  2.5.1 個人差指数
  2.5.2 個人差指数に基づく集団の基準範囲の解釈

3 経時的繰返し測定に基づく治療効果の評価
  3.1 反応プロファイルの個人差
  3.2 経時的繰返し測定の分散分析
  3.3 反応プロファイルを分類する混合分布モデル
  3.3.1 基本モデル
  3.3.2 E-Mアルゴリズム
  3.4 適用例
  3.4.1 血中脂質低下薬
  3.4.2 グリチロン錠二号
  3.5 考察

4 同等性を検証する臨床試験
  4.1 有意差検定
  4.2 医学的に意味のある差Δの導入
  4.3 二つの母平均の差の検定
  4.3.1 医学的に意味のある差を検出する検定
  4.3.2 非劣性の検定
  4.3.3 同等性の検定
  4.4 二つの母比率の差の検定
  4.4.1 非劣性の検定
  4.4.2 同等性の検定
  4.4.3 同等性検定でも交絡因子の調整

5 インフルエンザ予防接種の効果について
  5.1 ワクチン効果の有無を検討した文献の問題点
  5.2 再解析の動機
  5.3 調査データ
  5.4 解析と考察
  5.4.1 効果の判定基準
  5.4.2 平均欠席日数
  5.4.3 欠席率・欠席者の平均欠席日数
  5.4.4 感染―欠席モデル
  5.5 現行予防接種施策に批判的文章の影響
  5.6 討論

6 大気汚染の健康影響―自動車排ガスと肺がん死亡
  6.1 はじめに
  6.2 微量・継続・長期暴露に関する健康影響評価の方法論
  6.3 大気汚染の肺がん死亡への影響
  6.3.1 方法と資料
  6.3.2 仮説と解析方法
  6.3.3 結果
  6.3.4 考察

7 ごみ焼却施設周辺の健康影響評価―ダイオキシン
  7.1 問題の背景
  7.2 調査プロトコル
  7.2.1 調査対象地域
  7.2.2 作業仮説
  7.2.3 調査対象者
  7.2.4 調査の種類
  7.2.5 統計解析
  7.3 調査結果
  7.3.1 調査対象者の決定
  7.3.2 精度管理
  7.3.3 ゾーン別の血液中ダイオキシン類濃度
  7.3.4 焼却施設からの距離
  7.3.5 まとめ

8 年齢・時代・コホートモデル
  8.1 APCモデル
  8.2 母数関数の推定可能性条件
  8.3 線形成分と非線形成分の分解
  8.4 時代と年齢の交互作用
  8.5 昭和一桁世代の特異性検出への応用
  8.5.1 データ
  8.5.2 推定
  8.5.3 結果
  8.6 平均喪失歯数の将来予測への適用
  8.6.1 将来予測
  8.6.2 結果

9 AIDS患者数の将来予測モデル
  9.1 考え方
  9.2 後ろ向き調査での潜伏期間の推定
  9.3 前向き調査での潜伏期間と発病確率の推定
  9.4 AIDS患者数の流行予測―個人データを利用
  9.5 AID患者数の流行予測―頻度データを利用する

参考文献
索引