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 わが国では、0〜5歳の子どもが事故のために毎年600人近くが死亡しています.死亡事故1件に対して死亡に至らないものの医療機関を受診するような事故はその数千倍発生していると推定されています。これらのうち1/2〜2/3は保護者のちょっとした注意で防ぐことが可能です。
 自分の子どもの発育を知り、現在どれくらいのことができるのかをよく知らないことから事故は起こります。子どもはあっという間に大きくなり、歩きはじめ、走り、よじ登り、飛び上がり、全てのものに興味を持つようになります。このころは一生のうちでも、最も怪我の多い時期です。しかし、まだ自分で身を守ることはできません。あなたが守ってあげなければ、いつでも事故が起こりうることを肝に命じておいてください。同時に、何が危険か安全かについて少しづづ話してあげてください。

● 家庭でできる応急手当1−窒息したり、溺れたら・・・・
● 家庭でできる応急手当2−異物を飲みこんでしまったら・・・
● 家庭でできる応急手当3−やけどをしたら・・・
● 家庭でできる応急手当4−頭を打ったり、打撲をしたら・・・
● 家庭でできる応急手当5−出血したり、骨折したら・・・

家庭でできる応急手当1−窒息したり、溺れたら・・・・

すみやかに応急処置を行い、同時に救急車を呼びます。溺れた場合には、気道確保からはじめます。
写真は「へるす出版」1997年7月号より引用

●異物を吐かせる
のどにものがつまったら、意識のある場合、左腕に子どもをうつぶせで頭を下向きにし、背中を強く5回位たたきます。1歳以上の大きな子どもの場合は、両腕を子どもの体にまわし、コブシをおへその上の胃のあたりに当て、上の方へすばやく押しつけます。乳児は肝臓がその部位にあるので、上腹部を圧迫する方法は行ってはいけません。


乳児


1歳以上の小児

●気道確保
意識がない時には、のどの奥の筋肉が後ろに落ちて気道(空気の通り道)をふさいでしまうので、あお向けにして首にケガをしていないか確認したうえで、頭を後ろにそらし、同時にあごの先を持ち上げるようにすると、気道が開きます。


乳児(1歳未満)


1歳以上の小児

●人工呼吸・心臓マッサージ
子どもに顔を近づけて呼吸音や空気の流れを確かめ、呼吸が停止していたり、極端に弱くなっている時は、人工呼吸をします。
(幼児)子どもの鼻をつまみ、口と口をくけて息を吹き込む。(1分間に20回程度の速さで行う)
(乳児)口と鼻を一緒におおい、強くなりすぎないように息を吹きこむ(1分間に20回程度の速さで行う)


乳児


1歳以上の小児


心臓が動いているかどうかは、
1)自分で呼吸しているか
2)体を動かすか
3)せきがでるか
を調べて、これらがなければ心臓は動いていないので、心臓マッサージをはじめてください。

心臓が動いていない場合は、すぐに心臓マッサージを開始します。
(人工呼吸1回に心臓マッサージ5回の割合で続ける)
(幼児)胸骨の下半分を胸の厚さの1/3位沈む強さで圧迫します。(1分間に100回くらい)
(乳児)左右の乳頭を結んだ線の中央より指1本分下を、指2〜3本で胸の厚さの1/3位沈む強さで押す。(1分間に100回より少し多めに)


乳児


1歳以上の小児

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家庭でできる応急手当2−異物を飲みこんでしまったら・・・

●ちっ息の際の対応のポイント
のどにものがつまったら、左腕に子どもをうつぶせで頭を下向きにし、背中を強く4〜5回たたきます。1歳以上の子どもの場合は、両腕を子どもの体にまわし、コブシをおへその上の胃のあたりに当て、上の方へすばやく押しつけます。

●誤飲の際の対応のポイント
子どもが誤って何かを飲み込んだ時には、水や牛乳を飲ませ、吐かせるのが原則ですが、例外もあるので注意しましょう。

タバコ 大部分の医薬品等 パラジクロルベンゼン
ナフタリン
防虫剤等
除光液
灯油
ガソリン
ベンジン等の揮発性物質
トイレ用洗剤
漂白剤等の強酸
強アルカリ
原則として何も飲ませない 水や牛乳を飲ませる のどの奥を刺激してすぐに吐かせるようにする 牛乳は飲ませない
防虫剤等は油に溶けやすいので、牛乳を飲ませると毒物の吸収を早める
何も飲ませない
吐いたものが気管に入り肺炎などを起こすので吐かせない
牛乳/卵白を飲ませる
無理に吐かせると食道などの粘膜を再び痛めるので吐かせない
吐かせる 吐かせる 吐かせる 吐かせない 吐かせない
*救急病院へ *救急病院へ
中毒110番
つくば中毒110番(有料)  電話0990−52−9899
大阪中毒110番(有料)   電話0990−50−2499

●チェックポイント・・病院に連れていく時には!
(1)何を飲んだか
(2)いつ飲んだか
(3)どれだけの量を飲んだか
(4)顔色が悪いなどいつもと違うところはないか
(5)けいれんを起こしていないか
(6)意識ははっきりしているか
(7)誤飲したものの容器、袋、説明書などを持っていく

●少量の誤飲ではほととんど無害なもの(1g・1ml未満)
食用油、酒、冷蔵庫脱臭剤・保冷剤・マッチの先端・ろうそく・インク・クレヨン・絵の具・えんぴつ・消しゴム・墨汁・粘土・のり・石けん・おしろい・口紅・クリーム・化粧水・香水・ベビーオイル・乳液・ベビーパウダー・はみがき粉・シャンプー・へアートニック・シリカゲル・線香・香取マット・花火・靴墨・体温計の水銀

中毒110番
子どもが毒物(薬、化学薬品、有害植物など)を飲んでしまった場合は、毒物の種類のよって救急処置がちがいます。
わからないときは、かかりつけの医師または、中毒110番へ問い合わせてください。

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家庭でできる応急手当3−やけどをしたら・・・

まず、流水で痛みがなくなるまで十分に冷やします。早く冷やし始めるほど効果がありますので、服を着たままでもかまわず冷やすようにしましょう。

皮膚が赤くなった程度のやけどをしたとき
範囲が小さく、赤くなった程度ならまず流水で十分冷やします。
痛みが取れれば清潔なガーゼなどでおおうようにしましょう。
〈ワンポイント〉
救急車を呼ぶ場合
(1)119番を回し「救急です」とはっきり告げる
(2)聞かれたことにはっきりと答える
 ・氏名、住所、目印、電話番号
 ・「いつ」「どこで」「どうした」などの状況説明
(3)到着するまでに何か処置する必要があるかたずねる

●低温やけどのとき
湯たんぽやカイロなどの比較的温度の低いものに長時間触れたためにできたやけどは、小さくても皮膚の深くまでやけどが進行していますので、冷やしながら、すぐに病院に連れていきましょう。

●範囲が広いとき・深いとき
氷を入れたビニール袋や冷たいタオルで冷やしながら、救急車で病院へ連れていきます。

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家庭でできる応急手当4−頭を打ったり、打撲をしたら・・・

頭の傷は意外に出血が多く、驚くことがありますが、傷の広さ、深さ、コブの状態、意識があるかなど、よく観察しましょう。

●頭を打ったとき
傷口から出血しているときの手当ては、ガーゼで傷口が閉じるように圧迫し、安静にして様子をみましょう。意識がない、吐く、けいれんしているなどの場合には、すぐに救急車を呼び、吐物による窒息を防ぐために顔を横に向けて、体を動かさないようにします。
もし、呼吸がない場合には、気道を確保して人工呼吸をしましょう。
また、いつまでも不機嫌な状態が続くような時は、病院に行きましょう。
頭を打った場合には、遅れて症状が出ることがありますので、安静にして1日〜2日は注意深く観察しましょう。

●体を打ったとき
腕は足などを打ったときは、冷たいタオルで打った部分を冷やします。
また、おなかを強く打ったときは、衣類をゆるめて、動かしたり揺すったりせず安静にして病院に運びましょう。

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家庭でできる応急手当5−出血したり、骨折したら・・・

●すり傷・ひっかき傷のとき
傷口が泥や砂などで汚れている時は、傷口を洗い流し消毒をしておきましょう。

●出血のとき
ガーゼで傷口が閉じるように強く圧迫しましょう。
大部分の出血はこれで止まりますが、それでも止まらないときは、腕なら上腕動脈(ひじの内側)、足なら大腿動脈(太ももの付け根)を押さえたり、縛るなどして急いで病院へ運びます。

●骨折したとき
骨折とはっきりわかるときには、そえ木や板、ボール紙のような固いものをあてて、折れた骨の両端が動かないように固定し、病院に運びましょう。固定する時はいたがらないような肢位で固定することを忘れないようにしましょう。

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