No.17009 ジャガイモによる食中毒

[ 概要報告 ]

分野名:自然毒等による食中毒
衛研名:北海道立衛生研究所
登録日:2017/09/25
最終更新日:2018/03/23
事例発生日:2016/11/17
事例終息日:
キーワード:ゆでたジャガイモ、ソラニン類、小学校、調理実習
原因物質:植物性自然毒(ソラニン類)の食中毒事例
患者被害報告数:7名
死亡者数:0名
発生地域:江別保健所管内小学校

概要:
小学校において行われた調理実習において学校菜園で栽培したジャガイモを茹で「ジャガバター」を調理した。1,6年生及び教職員102名がバターをつけ1人あたり1/2個喫食したところ約30分後、一年生4名、6年生3名が喉の痛みや違和感、腹痛、吐き気、下痢の症状を呈した。学校に保管されていたジャガイモ残品を重量別に大、中、小の3群に分けて均質化したものを検体として、ジャガイモに含まれる毒成分であるソラニン類(ソラニン、チャコニン)を検査した結果、高濃度のソラニン類を検出した。緑化したジャガイモが確認できること、ジャガイモよりソラニン類を検出したこと並びに喫食者の共通食や症状、潜伏期間がソラニン類によるものと一致することから、ジャガイモを原因とする植物性自然毒による食中毒と判断し発表した。