◆コンゴ民主共和国及びギニア共和国でエボラ出血熱が発生しています。

【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.436(2021年4月16日)

コンゴ民主共和国の北キブ州の都市ブテンボで同国における12回目のエボラ出血熱の流行が発生したと2021年2月7日に同国保健省及び世界保健機関(WHO)より発表されました。ブテンボは、2020年6月に終息した同国10回目のエボラ出血熱の流行の中心地の1つです。
4月10日時点で、11名の確定例と1名の疑い例が報告されており、死亡者は6名です。3月22日に最後の確定例の治癒が確認されたことから、流行終息宣言までの42日間のカウントダウンが開始され、継続しています。一方でサーベイランスや接触者の追跡等には課題があり、予断を許さない状況です。

 ギニア共和国のンゼレコレ県の都市グエケで新たにエボラ出血熱が発生したと2021年2月14日に同国保健省及びWHOより発表されました。2016年に流行が終息して以来、同国では初めての報告です。4月10日時点で、16例の確定例と7例の疑い例が報告されており、死亡者は12名です。3月末に一度終息宣言に向けたカウントダウンに入りましたが、4月1日に新規症例が発生しました。WHOはワクチンや個人防護具等の必要資材の提供を行っており、GOARN(Global Outbreak Response Network:WHOが構築した、国際的感染症発生時に迅速に感染対策チームを派遣する枠組み)等も介入した、集学的な対応が行われています。
いずれの地でも濃厚接触者や医療従事者に対して、活発なワクチン接種キャンペーンが行われています。
より詳しい情報は下記のWHOアフリカ地域事務局の週報や、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の週報等をご覧ください。
【出典】
PDF https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/340773/OEW15-0511042021.pdf (WHOアフリカ地域事務局週報 2021/4/11)
PDF https://www.ecdc.europa.eu/sites/default/files/documents/communicable-disease-threats-report-10-april-2021-all-users.pdf (欧州疾病予防管理センター週報 2021/4/10)
https://www.humanitarianresponse.info/en/operations/guinea/document/guinee-rapport-de-situation-n°59-sur-lepidemie-de-la-maladie-a-virus (ギニア共和国保健省 エボラウイルス病の流行に関する状況報告 2021/4/13)

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公開日:2021年04月20日

カテゴリー: 感染症