【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】老健施設におけるヒトメタニューモウイルスの集団発生(大阪府)

〔作成者〕大阪府和泉保健所
〔発生年月日〕2006/3/5
〔概要〕平成18年3月12日に老健施設から「3月5日より3階入所者が順次発熱、転院先で1名死亡」との情報を得た。調査した結果、入所者及びデイサービス利用者21名が発熱、うち11名が入院(10名は肺炎症状)していることが判明。いずれもインフルエンザ検査陰性。その後も発症者は続き、3月15日までに職員3名を含む計34名が発熱・咳などの症状を呈した。16名中3名から肺炎球菌が分離され、6名から肺炎球菌抗原が検出された。他にインフルエンザ菌、緑膿菌、大腸菌がそれぞれ1名から分離された。当初疑ったレジオネラは22検体検査したところいずれも陰性であった。3月16日以降患者発生がなく原因不明の肺炎集団感染として終息したが4月下旬になってから府立公衆衛生研究所が11名の咽頭ぬぐい液からヒトメタニューモウイルスの遺伝子をRT-PCRによって検出した。
〔原因/端緒〕ヒトメタニューモウイルス
〔患者/死者/負傷者〕有症者34名(うち1名死亡)
〔症状/被害状況〕発熱 咳 肺炎