【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】温泉におけるレジオネラ症集団感染事例(宮崎県) 

〔作成者〕宮崎県日向保健所
〔発生年月日〕2002/7/18
〔概要〕平成14年7月18日、医療機関から「入院中の3名の患者が同じ時期に日向市内の温泉施設に入浴し、レジオネラ感染症の疑いがある」との報告があった。25日に患者の喀痰と浴槽水 から同一血清型(SG1)のレジオネラ属菌が検出されたため、当該施設をレジオネラ症集団感染の原因施設と推定し、施設名を公表し、診察時の注意喚起や相談窓口の設置を行った。また、対策本部を設置し、対策について検討した。7月30日には遺伝子パターンもほぼ一致し、同一起源菌株であると考えられた。さらに、浴槽水からは最大で1.5×106cfu/100mLという大量の菌が検出された。この検査結果から、同施設を公衆浴場法に基づく60日間の営業停止処分とした(営業停止処分は計4回の処分延長を行った)。患者は営業停止処分後も増え続け、最終的には295人の患者となり、うち7人が死亡した。HACCPの概念に基づくマニュアルの作成や施設の改修を行った結果、営業を再開するに十分な衛生管理体制が整えられたと認められたことから、平成15年10月23日に営業停止を解除した。
〔原因/端緒〕レジオネラ属菌
〔患者/死者/負傷者〕患者295名、うち死亡者7名

公開日:2007年08月20日

カテゴリー: 感染症