【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】大型客船の浴場におけるレジオネラ症発生について(大阪府/吹田市)

〔作成者〕大阪市保健所
〔発生年月日〕2003/1/23
〔概要〕平成15年1月23日、大阪府から「吹田市内の病院からレジオネラ症患者(70歳男性)の発生届が提出され、当該患者は平成14年12月28日~平成15年1月6日にX(株)の客船(2.8トン)で台湾クルーズに参加しており、同社の自主検査によると同船の大浴場でレジオネラ属菌が1500CFU/100ml検出されている」と通報があった。大阪市がX(株)本社に立入調査し、12月23日に自主検査を実施、1月6日に検査結果判明、直ちにろ過機等も含め消毒循環を行ったこと、客船は兵庫県に停泊中であることが判明した。本件は大阪府と大阪市の合同で調査開始。同台湾クルーズを含む12月27日~1月19日の間のクルーズ客1833名中府内患者以外に東京都1名、愛知県1名の計2名にレジオネラ症患者発生届が確認された。1月28日兵庫県が同船を調査、浴槽等の設備及びその維持管理について技術的助言、指導を実施した。府内患者の喀痰及びX(株)が行った自主検査での男子大浴場浴槽水、兵庫県が採取した男子大浴場ろ過器ろ材(麦飯石)からレジオネラ・ニューモフィラ5群が検出され、2月20日国立感染症研究所における検査の結果、これらの菌の遺伝子型が一致したため、大阪府に届出があった患者の感染源は同船男子大浴場浴槽水と特定された。2月24日大阪府がプレス発表。
〔原因/端緒〕レジオネラ属菌
〔患者/死者/負傷者〕発症者3名

公開日:2007年08月20日

カテゴリー: 感染症