【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】バターロールパンによる食中毒(東京都)

〔作成者〕文京保健所
〔発生年月日〕2003/1/16
〔概要〕平成15年1月16日、K病院から「区立A小学校の児童4名を診察したが、嘔吐、下痢症状があり食中毒あるいは感染性胃腸炎の疑いがある」と東京都保健医療センターに連絡があった。区内の小学校等の患者発生状況を確認したところ、区立B小学校においても同様の症状で多数の児童が欠席していることが確認された。両校の共通食品は牛乳とバターロールパンで、このパンは両校でしか提供されていなかった。バターロールパンの製造会社Cの従業員の検便や拭き取り調査を行ったところ、従業員検便からノロウイルスが検出され、両校の患者と調理従事者から検出されたノロウイルスと遺伝子の塩基配列を検査したところ全て一致した。当日の欠席児童は両校合わせて229名に達し、患者の発生状況、喫食調査、検便などから学校給食を原因とするノロウイルスによる食中毒と断定した。
〔原因/端緒〕ノロウイルス(学校給食のバターロールパン)
〔患者/死者/負傷者〕喫食者1312名 うち発症者314名
〔症状/被害状況〕嘔吐 下痢

公開日:2007年08月21日

カテゴリー: 食品安全