【政府情報】 中国における牛乳へのメラミン混入事案への対応について(平成20年9月20日)2008/09/22

厚生労働省発表
平成20年9月20日

中国における牛乳へのメラミン混入事案への対応について

今般、中国から輸入した加工食品の原料の一部に、中国において牛乳へのメラミンの混入が確認された製造者からの牛乳を使用していることが確認され、事業者による自主回収が行われる旨の情報提供がありました(別添(PDF:29KB))。

中国で牛乳へのメラミン混入が確認された企業が製造した乳及び乳製品については、わが国への昨年1月以降の輸入実績はありませんが、本事案を踏まえて、本日付けで、下記の対応を取りましたのでお知らせします。

なお、中国から輸入される乳及び乳製品については9月12日より輸入手続を保留しています。

<記>

1. 中国から輸入される乳及び乳製品並びに加工食品の輸入者に対し、原材料に使用された乳及び乳製品にメラミンの混入の問題がないか、検疫所、業界団体を通じて点検するよう要請した。

2. 中国から輸入される食品のうち、原材料に乳及び乳製品を使用した食品については、輸入者に対しメラミンの検査を指示した。

3. 本事案について、都道府県等及び関係団体に情報提供を行う。

注)本事案におけるメラミン使用は添加物としての使用と思料されるため、食品からメラミンが検出された場合又は食品へのメラミンの使用が確認された場合には、当該食品は食品衛生法第10条違反として輸入を認めない。

(参考)

1. メラミンについて
メラミンは、メラミン樹脂(メラミンとホルムアルデヒドを主体として縮合した合成樹脂)の原料として使用されている。

<毒性>
TDI(耐容一日摂取量※1)
○米国食品医薬品庁(FDA) :0.63 mg/kg 体重/日(メラミンとして)
○欧州食品安全機関(EFSA):0.5 mg/kg 体重/日(メラミン及び関連化合物全体として)
※ TDI(耐容一日摂取量):耐容摂取量は、意図的に使用されていないにもかかわらず、食品中に存在したり、食品を汚染する物質(重金属、かび毒など)に設定される。耐容一日摂取量は、食品の消費に伴い摂取される汚染物質に対して人が許容できる一日当たりの摂取量であり、体重60kgの人が1日当たり許容できるメラミンの摂取量は0.63×60=37.8mg(EFSAでは30mg)である。

(注)詳細は内閣府食品安全委員会ホームページ「メラミンについて」を参照してください。
http://www.fsc.go.jp/sonota/meramine.pdf

2. 中国からの輸入実績(H19.9.20~H20.9.19)

●主な食品
菓子類 ●届出件数(件)
588
●届出重量(トン)
3,322

●主な食品
加熱後に摂取する菓子類などの冷凍食品
●届出件数(件)
1,266
●届出重量(トン)
84,034

●主な食品
乳及び乳製品
●届出件数(件)
12
●届出重量(トン)
216

※数値は輸入食品監視支援システム(FAINS)による検索結果である。
※乳及び乳製品は全て「その他の乳を主原料とする食品」で、いずれも乳脂肪調整品。

(担当)
医薬食品局 食品安全部 監視安全課
輸入食品安全対策室
室長:道野(2495)
担当:近藤(2474)
電話:03-5253-1111
夜間直通:03-3595-2337