【政府情報】 中国における牛乳へのメラミン混入事案への対応について(第3報)(メラミンの耐容1日摂取量についても掲載)(平成20年9月26日)2008/09/27

平成20年9月26日

中国における牛乳へのメラミン混入事案への対応について(第3報)

1. 標記については、9月20日及び22日にお知らせしたとおり、中国より輸入された加工食品のうち、中国でメラミン混入牛乳を製造した事業者より仕入れられた牛乳を原料とするものについて、丸大食品(株)が自主回収を実施しています。また、中国より輸入された食品のうち、乳及び乳製品並びにこれらを原材料とする加工食品について、輸入者が自主検査を実施しています。

2. 本日、丸大食品(株)が自主回収中の加工食品について、別添1(PDF:53KB)のとおり高槻市保健所が行った検査(依頼先:大阪府立公衆衛生研究所)で、その一部からメラミンが検出された旨の情報提供がありました。また、別添2(PDF:72KB)のとおり、大阪府が行った検査で、その一部からメラミンが検出された旨の情報提供がありました。
さらに、別添3(PDF:70KB)のとおり、丸大食品(株)が行った自主検査において、その一部からメラミンが検出された旨の情報提供がありました。今般、検出が確認された製品((1)抹茶あずきミルクまん、(2)クリームパンダ、(3)グラタンクレープコーン、(4)クリームまん)は何れも製品全体に占める原材料としての乳製品の配合割合が高い水準((1)8.6%、(2)21.5%、(3)34.1%、(4)18.8%)にあることが確認されました。

厚生労働省ではこれを踏まえ、本日、検疫所を通じて輸入者に対し、現在実施中の(1)原材料の点検結果の早期の提出、及び(2)自主検査に当たっては、製品全体に占める原材料としての乳及び乳製品の配合割合が高い加工食品を優先するよう、指示するとともに、その旨を関係団体に周知しました。

なお、丸大食品(株)を管轄する高槻市においては、丸大食品(株)に対し、食品衛生法第54条の規定に基づき、当該加工食品の回収を命令する方針です。

(注1)乳及び乳製品の配合割合が高い加工食品の例:グラタン、スープ、クッキー、ビスケット、チョコレート、ケーキ、包子など

(注2)メラミンが検出された食品については、食品衛生法第10条の規定に違反するものとして、

(1) 輸入時にあっては、廃棄又は積戻しの措置
(2) 国内にあっては、流通の禁止、回収等の措置
が講じられる。

3. 厚生労働省においては、9月12日以降、中国産の乳及び乳製品の輸入を事実上停止するとともに、それ以前に中国より輸入された乳及び乳製品並びにこれらを原材料とする加工食品についても、輸入者に対して自主検査を指示するなど、問題食品の流通防止を図っています。その詳細は、別添4(添付5d)(PDF:99KB)のとおりです。

4. また、9月20日以降における輸入者による自主検査の実施状況は、次のとおりです。

(1)既に輸入された食品(平成20年9月26日午前現在)

実施件数:366件
結果判明件数:6件(うち検出件数:0件※)
(注)登録検査機関協会等調べ

(2)輸入段階における食品(平成20年9月26日午前現在)
実施件数:292件
結果判明件数:0件

(注)厚生労働省調べ

5. なお、本日、中国産加工食品からメラミンが検出されたことを受け、中国から輸入される乳及び乳製品並びにこれらを原材料とする加工食品について、食品衛生法第26第3項に基づく検査命令を実施することとしました。

(参 考)
TDI(耐容1日摂取量)
米国食品医薬品庁(FDA)の暫定リスク評価によるTDIは0.63mg/kgbw/dayであり、体重60kgの人が1日当たり許容できるメラミンの摂取量は0.63×60=37.8mg(EFSAの暫定的リスク評価によるTDI(0.5mg/kgbw/day)では30mg)である。このため、今般、大阪府立公衆衛生研究所が確認した最も高い検出濃度(クリームパンダ(1個40g):37.0mg/kg)から試算した場合、毎日1kg(25個)(EFSAのTDIでは0.8kg(20個))摂取した場合でもTDIを超えません。