【政府情報】 海外で注意すべき感染症について-大型連休(いわゆるゴールデンウィーク)を前にして-(平成21年4月17日)2009/04/17

海外で注意すべき感染症について
-大型連休(いわゆるゴールデンウィーク)を前にして-

4月29日から5月6日までの期間(大型連休、いわゆるゴールデンウィーク)中は、海外へ渡航される方も多いことから、安全で快適に旅行し、帰国することができるよう、現在、海外で注意すべき感染症及びその予防対策について情報提供します。

海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが重要ですが、基本的な感染症対策として食べ物、飲料水、虫刺され(蚊やダニなど)、動物との接触には注意が必要になります。

海外の各地域における感染症の発生状況や感染症に関する情報は、検疫所や外務省のホームページで閲覧できるほか、各空港や港の検疫所ではさらに、リーフレットやポスターによる情報提供と注意喚起を行っております。海外に渡航される方は、出発前の旅行プランに合わせ、渡航先での感染症の発生状況に関する情報を入手し、適切な感染予防に心がけください。

また、空港や港の検疫所では健康相談を行っています。帰国時に発熱や下痢、具合が悪いなど体調に不安がある場合にはお気軽に担当係官までご相談ください。

感染症には潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が長いものもあり(数日から1週間以上)、帰国後しばらく経過してから具合が悪くなることがあります。その際は早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、動物との接触などについて必ず申し出てください。

海外で特に注意すべき感染症

1.動物由来感染症
(1) 鳥インフルエンザ(H5N1)
○ 2009年4月8日に、ベトナム政府は、3才の子供の鳥インフルエンザ(H5N1)感染による死亡事例を報告しています(発症前に死亡若しくは衰弱した家きんに濃厚接触歴あり)。ベトナムでは今までに110名の感染事例が報告されており、そのうち55名が死亡しています。
○ 2009年4月8日に、エジプト政府は、新たに子供3例の鳥インフルエンザ(H5N1)の感染事例を報告しています(3例とも発症前に死亡若しくは衰弱した家きんに濃厚接触歴あり)。エジプトでは今までに63名の感染事例が報告されており、そのうち23名が死亡しています。

(2) 狂犬病
○ 2008年11月に、インドネシアのバリ島で狂犬病の犬が確認され、犬にかまれたとされる原住民数名が狂犬病で死亡したと報告されています。特に注意が必要です。

(3) エボラ出血熱
○ フィリピンの養豚農場でエボラウイルスに感染した豚が発見され、2008年12月に報告されています。今回検出されたウイルスは人への病原性を示した報告がないタイプですが、念のため養豚農場に立ち入らないようにしてください。

(4) マールブルグ病
○ ウガンダの洞窟ツアーに参加したオランダ人旅行者が感染して重症となるケースが2008年7月に発生したことから、感染源と思われるコウモリのいる洞窟に立ち入らないように注意喚起を行っています

2.蚊など節足動物を介して感染する感染症
(1) マラリア
(2) デング熱、デング出血熱
○ マレーシアでは、本年に入り、既に15,031症例が報告され38人が死亡しています(2009年4月4日現在)。
○ ボリビアでは、本年に入り、既に5000人以上の患者が発生し、13例の出血熱(死者3例)が報告されています(2009年1月26日現在)。2009年1月29日非常事態が宣言されました。
(3) チクングニヤ熱
○ マレーシアでは、2008年には4,271名の患者が発生し、2009年第13週までで既に1,159人の患者が報告されています。
○ シンガポールでは、本年に入り、2009年第13週までで228人の患者が報告されています。
○ タイでは、本年に入り、2009年11週までで10,559人の患者が報告されています。

(4) ウエストナイル熱・脳炎
○ 2009年4月始めに、早くも米国カリフォルニア州の死亡カラスからウエストナイルウイルスが検出され、本年も米国全土で流行することが予想されています。

3.食べ物、水を介した感染症

4.そのほか注意すべき感染症

詳細については、下記のページをご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou27/index.html

(参照先)
厚生労働省健康局結核感染症課

公開日:2009年04月20日

カテゴリー: 感染症