【海外情報】 【海外感染症情報】アフリカ(チャド)髄膜炎菌性髄膜炎 (平成22年4月1日)2010/05/18

各国別海外感染症情報

説明 情報源:WHO

地 域:アフリカ

 国 :チャド

感染症:髄膜炎菌性髄膜炎

病原体:髄膜炎菌

内 容:
 2010年4月1日、チャド保健省は、1月4日~3月28日の間に、151人の死亡例を含む、1531人の髄膜炎菌性髄膜炎疑い症例を報告しました(致死率:10%)。これまでのところ、7地区(ベビジャ、ベジョンド、ベレ、ドバ、ドノ・マンガ、ゴウンディ、ライ)で流行閾値を超え、他の5地区(ベノエ、ラオカッシ、サール)で警戒レベルになっています。
 ラテックス凝集反応および培養による髄液検査で、血清群Aが67検体で陽性、血清群W-135が14検体で陽性でした。これらの結果から、今回の流行は2つの菌が混在している地域と、血清群AまたはW-135のどちらかが有力な地域があることがわかりました(血清型A:ドバとベビジャ、血清型W-135:ゴウンディ、混在:ドノ・マンガ)。
 流行性髄膜炎制御ワクチン備蓄国際協調グループは、大規模な予防接種キャンペーン用に、15万7千回分の3価ACWワクチンをドノ・マンガとゴウンディに、28万2千回分の2価のワクチンをドバとベビジャへ供給しました。これらのワクチンは、ワクチン予防接種世界同盟の協力により準備されました。予防接種キャンペーンはベビジャとドバでほぼ完了し、ドナ・マンガとゴウンディでは近日中に行う予定です。
 WHO、ユニセフ、国境なき医師団、赤十字は、チャド保健省とともに、予防接種キャンペーンの実施、患者管理、近隣地区でのサーベイランスなどの緊急感染対策を行っています。

(情報提供)
関西空港検疫所
FORTH(海外旅行者のための感染症情報)

公開日:2010年05月18日

カテゴリー: 感染症