保健医療科学 健康日本 21(第二次)最終評価 ―都道府県等健康増進計画のためのメッセージ―

『保健医療科学』 2022 第71巻 第5号 p.377(2022年10月)
特集 :健康日本21(第二次)最終評価―都道府県等健康増進計画のためのメッセージ― <巻頭言>

健康日本 21(第二次)最終評価 ―都道府県等健康増進計画のためのメッセージ―

横山徹爾

国立保健医療科学院生涯健康研究部長

Final evaluation of Health Japan 21 (the second term): Messages for the local health promotion plans in prefectures and municipalities

YOKOYAMA Tetsuji

Director, Department of Health Promotion, National Institute of Public Health

<巻頭言>
 厚生労働省では,生活習慣病やその原因となる生活習慣の改善等に関する課題について目標を選定し,国民が主体的に取り組める新たな国民健康づくり対策として,「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進している. 平成25年度から令和5年度までの「21世紀における第二次国民健康づくり運動(健康日本21(第二次)」では,53項目の目標を設定して取り組みを進めてきており,その最終評価報告書が令和4年10月に公表された.目標の達成状況は,「目標値に達した」と「現時点で目標値に達していないが,改善傾向にある」が合わせて約半数(28項目)である一方,「変わらない」と「悪化している」が合わせて約3割(18項目),残りの7項目は「評価困難」(多くは新型コロナウイルス感染症の影響で必要な調査が中止になったため)であった. また,国,地方自治体等の取組(成果)の評価なども行っており,これらの評価結果を踏まえて,次期国民健康づくり運動プランに向け ての課題が整理された.
 一方,全ての都道府県と多くの市区町村では,健康増進法に基づいて健康日本21(第二次)の地方計画にあたる健康増進計画を策定しており,その評価を同時期に進めている自治体も多いため,健康日本21(第二次)最終評価の結果だけでなく,評価方法等の詳細についても,自治体の関心は高いと思われる.そこで,本特集では,「保健医療科学」の主な読者である地方自治体職員のために,健康日本21(第二次)最終評価を踏まえて,都道府県等の健康増進計画の評価・見直しに役立つ情報を提供することを目的とした. なお,循環器疾患や糖尿病など領域別の評価結果の詳細については,関連する専門誌等で取り上げられることが多いと予想されるので,本特集では深くは扱わない.
 このような趣旨から,本特集では,まず,健康日本21(第二次)最終評価結果の概要を紹介するとともに,それを踏まえて地方自治体にお伝えしたいことを説明する(辻の稿). また,最終評価の一環として計画期間中の取組状況を評価するために,都道府県・市区町村に対する調査を行っており,その集計結果から見えた地方自治体の状況について解説する(寺井の稿). 地方自治体で健康日本21 (第二次)最終評価と同様の手法を用いて健康増進計画の評価を行おうとする場合に参考となるように,目標に対する実績値の評価方法の詳細と計算ツールについて解説する(横山の稿). 健康日本21(第二次)の最上位目標の指標であるとともに地方自治体の関心が高い健康寿命について理解を深めるた めに,健康寿命の指標と特徴,定義等について説明し,最近の動向について紹介する(橋本らの稿). また,国立保健医療科学院では,健康日本21(第二次)や健康増進計画の推進に関する研修を実施してきており,これまでの研修のテーマと変遷等を振り返るとともに,研修を受講した自治体の健康増 進計画の推進状況等に関する分析結果についても報告する(石川らの稿).
 本特集が地方自治体における健康増進計画の評価・見直しと,今後の取り組みの推進に役立てば幸いである.

PDF 健康日本 21(第二次)最終評価 ―都道府県等健康増進計画のためのメッセージ―

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