医薬品規制調和国際会議(ICH)総会が開催されました 〜4ガイドラインが整備されました〜(令和5年6月21日)

参照元URL:https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=B-CNraHGjBNt-naVY

【照会先】
医薬・生活衛生局国際薬事規制室
室 長:安田 尚之(4223)
専門官:柳澤 真央 (4232)
(代表電話) 03 (5253) 1111
(直通電話) 03 (3595) 2431

医薬品規制調和国際会議(ICH)総会が開催されました

~4ガイドラインが整備されました~

 令和5年6月10日から13日まで、カナダ・バンクーバーにおいて、医薬品規制調和国際会議(ICH)の管理委員会・総会・各作業部会等が開催されました(メンバー・オブザーバーは参考1参照)。本会合では、主に以下の成果がありました。
 次回ICH会合は令和5年10月28日~11月1日にチェコ・プラハで開催されます。

1.今回の成果(作業部会)
 作業部会におけるガイドライン作成の主な進捗(注)として、今回のICH会合までに合意した事項及び今回のICH会合で合意した事項について、ICH総会で報告されました。
(注)ICHのガイドライン作成が開始され、ICH規制当局側メンバーの各国・地域で実装されるまでの手続きはステップ1からステップ5の各段階を経て行われます(参考2参照)。

(1)ステップ4到達

(ア)今回のICH会合で合意

・なし

(イ)今回のICH会合までに合意

・M7(R2) :「潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の評価及び管理ガイドライン」及びその補遺(令和5年4月にステップ4到達)

・S12  :「遺伝子治療製品の非臨床生体内分布の考え方」(令和5年3月にステップ4到達)

・Q9(R1) :「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」(令和5年1月にステップ4到達)

・E2B(R3):「個別症例安全性報告の電子的伝送に関する質疑応答集(Q&A)」(令和5年1月にステップ4到達)

(2)ステップ2到達

(ア)今回のICH会合で合意

・なし

(イ)今回のICH会合までに合意

・E6(R3) :「医薬品の臨床試験の実施基準」原則及び付属書1(令和5年5月にステップ2到達)

・M13A :「即放性経口固形製剤の生物学的同等性試験」(令和4年12月にステップ2到達)

2.新規トピックの採択
 今回、新規トピックとして、以下の3つが総会で採択されました。いずれも、作業開始時期は今後検討される予定です。

・患者選好試験の一般的考察

・核酸医薬品の非臨床安全性試験(※日本及び欧州当局の共同提案)

・放出制御製剤の生物学的同等性

3.リフレクションペーパーの承認及びディスカッショングループの設置

・「医薬品の有効性に焦点を当てたリアルワールドエビデンス(RWE)の用語の国際的調和及びリアルワールドデータ(RWD)を用いた試験の計画と報告の一般原則の統合」のリフレクションペーパーが総会で承認され、今後パブリックコメントを募集し、ディスカッショングループの設置に向けた検討が進む予定です。

・会合前に承認された細胞及び遺伝子治療領域のリフレクションペーパーに基づき、「細胞及び遺伝子治療ディスカッショングループ」の設置が合意されました。今後、進捗が可能な分野から、ロードマップを作成していく予定です。

4.新規メンバー及びオブザーバー

 今般総会では、新たに、エジプト医薬品庁(EDA)がICH規制当局メンバーに、ナイジェリア食品医薬品管理局(NAFDAC)が規制当局オブザーバーに承認されました。これで、ICHはメンバー21団体、オブザーバー36団体となりました(参考1参照)。

5.国際薬事規制当局プログラム(IPRP)について
 ICH総会に併せ、6月13日及び14日にIPRP会合(参考3参照)が開催されました。
その中では、リライアンスの推進・e-labeling調査のとりまとめ・作業部会の活動・各国の規制状況等について報告・紹介・意見交換が行われました。

6.ICH及びIPRP管理委員会副議長について
 本年3月末のICH管理委員会副議長の辞任に伴い、本年秋までの任期の残余期間についての選挙が行われました。選挙の結果、安田国際薬事規制室長が管理委員会副議長に就任となりました。
 また、IPRP管理委員会議長及び副議長の任期満了に伴い選挙が行われました。選挙の結果、PMDA国際部江原国際業務調整役が管理委員会副議長に就任となりました。



(参考1)ICH参加団体一覧(令和5年6月12日時点)
※:管理委員会メンバー 太字:今般会合で追加

【メンバー(21団体)】

○ 創設規制当局メンバー(3):厚生労働省/医薬品医療機器総合機(MHLW/PMDA)(※)、米国食品医薬品局(FDA)(※)、欧州委員会/欧州医薬品庁(EC/EMA)(※)

○ 創設産業界メンバー(3):日本製薬工業協会(JPMA)(※)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)(※)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)(※)

○ 常任規制当局メンバー(2):ヘルスカナダ(※)、スイスメディック(※)

○ 規制当局メンバー(10):ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)(※)、中国国家医薬品監督管理局(NMPA)(※)、シンガポール保健科学庁(HSA)、韓国食品医薬品安全処(MFDS)(※)、台湾食品薬物管理署(TFDA)、トルコ医薬品医療機器庁(TITCK)、サウジ食品医薬品庁(SFDA)、メキシコ連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)、英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)、エジプト医薬品庁(EDA)

○ 産業界メンバー(3):バイオテクノロジーイノベーション協会(BIO)(※)、国際ジェネリック・バイオシミラー医薬品協会(IGBA)(※)、世界セルフケア連盟(GSCF)

【オブザーバー(36団体)】

○ 常任オブザーバー(2):世界保健機関(WHO)、国際製薬団体連合会(IFPMA)

○ 規制当局オブザーバー(21):アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)、インド中央医薬品基準管理機構(CDSCO)、キューバ国家医薬品医療機器管理機関(CECMED)、イスラエル保健省医薬品・監督センター(CPED)、コロンビア医薬品食品監督庁(INVIMA)、ヨルダン食品医薬品局(JFDA)、モルドバ医薬品医療機器庁(MMDA)、イラン国家規制当局(NRA)、マレーシア国家医薬品規制庁(NPRA)、南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)、カザフスタン国家医薬品医療機器専門機関、ロシア連邦保健・社会発展監督局(Roszdravnadzor)、アルメニア医薬品医療技術専門科学センター(SCDMTE)、オーストラリア医療製品管理局(TGA)、レバノン公衆保健省(MOPH)、アゼルバイジャン保健省分析センター(AEC)、インドネシア共和国食品医薬品庁(BPOM)、ウクライナ保健省専門家センター(SEC MOH)、アルジェリア医薬品庁(ANPP)、チュニジア医薬品局(DPM)、ナイジェリア食品医薬品管理局(NAFDAC)

○ 地域調和イニシアティブ(6):東南アジア諸国連合(ASEAN)、アジア太平洋経済協力(APEC)、東アフリカ共同体(EAC)、湾岸協力理事会(GCC)、汎アメリカ医薬品規制調和ネットワーク(PANDRH)、南部アフリカ開発共同体(SADC)

○ 業界団体オブザーバー(1):医薬品原薬委員会(APIC)

○ 医薬品関連国際団体(6):ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation)、国際医学団体協議会(CIOMS)、欧州医薬品医療品質部門(EDQM)、国際医薬品添加物機関(IPEC)、医薬品査察協同スキーム(PIC/S)、米国薬局方(USP)

(参考2)ICHのガイドライン作成ステップ

ステップ1 新しい調和ガイドラインを作成する提案が新しいトピックとして総会により承認を受けると、専門家作業部会が設置されます。専門家作業部会では協議を重ねて技術ドキュメント(ガイドライン案のベース)を作成します。
ステップ2 ステップ2a: 技術ドキュメントの確認
ステップ1の技術ドキュメントが総会で承認されるとステップ2aとなります。
ステップ2b: ガイドライン案の採択
ステップ2aの技術ドキュメントをベースにしたガイドライン案が総会の規制当局代表者により承認されるとステップ2bとなります。
ステップ3 ICHの各地域・国の規制当局(日本では厚生労働省)からガイドライン案が公表され、公に意見が求められます。寄せられた意見に基づいて専門家作業部会で協議が行なわれ、ガイドライン案が修正されます。
ステップ4 ガイドライン案が総会の規制当局代表者によって最終的に合意、採択されるとステップ4となります。
ステップ5 ICHの各地域・国の規制当局において、それぞれの手続きにしたがってガイドラインが実施されます。
日本では、厚生労働省医薬・生活衛生局から通知されます。

(参考3)IPRP
 IPRP(International Pharmaceutical Regulators Programme、国際薬事規制当局プログラム)は、日本、米国、EU、カナダ、スイス等、約30か国・地域の規制当局のみが参加した国際会議です。規制当局間の協力や、規制情報に関する交換等を実施しています。年2回、ICHに併せて会合が開催されます。

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