新型コロナワクチンについてのQ&A

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=C_PcpybCkMh99i6ZY

健康・医療Q&A

新型コロナワクチンに関するご疑問にお答えします。

新型コロナワクチンについてのQ&A

 

1.ワクチン総論

Q1-1 ワクチン、予防接種とは何ですか。
Q1-2 ワクチンにはどのようなものがあるのですか。
Q1-3 集団免疫とは何ですか。

 

2.新型コロナワクチン総論

Q2-1 日本の新型コロナワクチン接種はどうなりますか。 New

 

3.新型コロナワクチンの効果

Q3-1 新型コロナワクチンの効果(発症予防、持続期間)はどうなりますか。
Q3-2 変異株の新型コロナウイルスにも効果はありますか。

 

4.新型コロナワクチンの安全性と副反応

Q4-1 ワクチンの安全性の確保のため、どのような取組をしていますか(審査の厳格性など)。
Q4-2 これまでに認められている副反応にはどのようなものがありますか。
Q4-3 副反応による健康被害が起きた場合の補償はどうなっていますか。
Q4-4 海外では、アレルギーのある人は接種を受けていますか。アレルギーのある人は副反応が起きやすいのですか。
Q4-5 アレルギー反応が心配されている、ポリエチレングリコール(PEG)やポリソルベートが含まれる医薬品にはどのようなものがありますか。
Q4-6 アナフィラキシーではどのような症状が出ますか。治療法はありますか。
Q4-7 ワクチンを受けた後に熱が出たら、どうすれば良いですか。
Q4-8 ワクチンを受けた後の発熱や痛みに対し、市販の解熱鎮痛薬を飲んでもよいですか。

 

5.接種の対象者や優先順位について

Q5-1 ワクチンを受けられないのはどのような人ですか。
Q5-2 ワクチンを受けるのに注意が必要なのはどのような人ですか。
Q5-3 妊娠中や授乳中の人は、ワクチンを受けることができますか。 New
Q5-4 新型コロナウイルスに感染したことがある人は、ワクチンを受けることはできますか。 New
Q5-5 持病があり、薬を飲んでいる人は、ワクチンを受けることができますか。
Q5-6 子どもはワクチンを受けることができますか。

 

6.接種の受ける方法について

Q6-1 「基礎疾患を有する者」に当てはまることを証明するために、診断書は必要ですか。
Q6-2 認知症などで本人に接種意思を確認することができない場合、家族にて同意書を書いてもらっても良いですか。
Q6-3 ファイザー社のワクチンは、通常、1回目から3週間後に2回目を受けることになっていますが、どれくらいずれても大丈夫ですか。
Q6-4 新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に受けることはできますか。

 

7.その他

Q7-1 新しい仕組みのワクチンということですが、どこが既存のワクチンと違うのですか。特に、ワクチンの遺伝情報を人体に投与するということで、将来の身体への異変や将来持つ予定の子供への影響を懸念しています。
Q7-2 どの会社のワクチンが一番効果がありますか。
Q7-3 接種するワクチンは選べますか。
Q7-4 ワクチンは冷凍保存が必要と聞いていますが、流通は大丈夫でしょうか。
Q7-5 ワクチンを接種した後も、マスクは必要ですか。

新型コロナワクチン接種に関する情報はサイト内リンク こちら

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1.ワクチン総論


Q1-1 ワクチン、予防接種とは何ですか。

一般に、感染症にかかると、原因となる病原体(ウイルスや細菌など)に対する「免疫」(抵抗力)ができます。免疫ができることで、その感染症に再びかかりにくくなったり、かかっても症状が軽くなったりするようになります。
予防接種とは、このような体の仕組みを使って病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするために、ワクチンを接種することをいいます。

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Q1-2 ワクチンにはどのようなものがあるのですか。

病原体(ウイルスや細菌など)そのもの又は、病原体を構成する物質などをもとに作ったワクチンを接種することで、その病原体に対する免疫ができます。具体的には、以下のようなものがあります。
• 生ワクチン
病原性を弱めた病原体からできています。接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できます。一方で、副反応として、軽度で済むことが多いですが、その病気にかかったような症状が出ることがあります。代表的なワクチンとしては、MRワクチン(M:麻しん、R:風しん)、水痘(みずほうそう)ワクチン、BCGワクチン(結核)、おたふくかぜワクチンなどがあります。
• 不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン
感染力をなくした病原体や、病原体を構成するたんぱく質からできています。1回接種しただけでは必要な免疫を獲得・維持できないため、一般に複数回の接種が必要です。代表的なワクチンとしては、DPT-IPV:四種混合ワクチン(D:ジフテリア・P:百日せき・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)、DT:二種混合ワクチン(D:ジフテリア・T:破傷風)、日本脳炎ワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンなどがあります。
• メッセンジャーRNAワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチン
これらのワクチンでは、ウイルスを構成するタンパク質の遺伝情報を投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質を作り、そのタンパク質に対する抗体が作られることで免疫を獲得します。今回、新型コロナウイルスの表面にあるタンパク質に対するワクチンが国内外で承認を受け、日本でも接種が開始されています。

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Q1-3 集団免疫とは何ですか。

感染症は、病原体(ウイルスや細菌など)が、その病原体に対する免疫を持たない人に感染することで、流行します。ある病原体に対して、人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、感染患者が出ても、他の人に感染しにくくなることで、感染症が流行しなくなり、間接的に免疫を持たない人も感染から守られます。この状態を集団免疫と言い、社会全体が感染症から守られることになります。
なお、感染症の種類によって、集団免疫を得るために必要な免疫を持つ人の割合は異なります。また、ワクチンによっては、接種で重症化を防ぐ効果があっても感染を防ぐ効果が乏しく、どれだけ多くの人に接種しても集団免疫の効果が得られないこともあります。
新型コロナワクチンによって、集団免疫の効果があるかどうかは分かっておらず、分かるまでには、時間を要すると考えられています。

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2.新型コロナワクチン総論


Q2-1 日本の新型コロナワクチン接種はどうなりますか。 New

ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社などが、ワクチン開発を手掛けています。試験の結果、ワクチンを投与された人の方が、投与されていない人よりも、新型コロナウイルス感染症を発症した人が少なかったと発表されています。
この結果、米国や英国をはじめ複数の国又は地域では、ファイザー社等のワクチンの緊急的な使用が認められ、接種が開始されています。
日本政府は、これらの製薬企業3社から合計で3億1,400万回分の供給を受けることについて合意をしています。1人に2回接種を行うとした場合1億5,700万人分となります。
日本では、ファイザー社のワクチンが、2021年2月14日に薬事承認され、同月17日から医療従事者向けの先行接種が開始されています。また、アストラゼネカ社から同年2月5日に、武田薬品工業からモデルナ社のワクチンについて3月5日に承認申請が行われ、現在、医薬品医療機器総合機構(PMDA)において承認審査が行われています。
国内で承認されたワクチンは、出来るだけ早く、国民の皆さまにワクチンを提供できるよう準備しています。一方で、全国民分のワクチンを一度には確保できず、徐々に供給が行われることになります。このため、一定の接種順位を決めて、接種を行っていく見込みです。
なお、接種を希望される方々は、無料で受けることができます。

接種についての具体的なお知らせは、サイト内リンク こちらをご覧ください。

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3.新型コロナワクチンの効果


Q3-1 新型コロナワクチンの効果(発症予防、持続期間)はどうなりますか。

現在、国内外で新型コロナワクチンの開発が進められ、新型コロナワクチンの効果や安全性等については確認されているところです。
また、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社は、開発中のワクチンを投与した人の方が、投与していない人よりも、新型コロナウイルス感染症に発症した人が少ないとの結果又は中間結果が得られたと発表しています。
臨床試験や接種が始まってから時間があまり経過していないことから、効果の持続期間については明らかになっていません。今後の情報が明らかになるのを待つ必要があります。

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Q3-2 変異株の新型コロナウイルスにも効果はありますか。

一般論として、ウイルスは絶えず変異をおこしていくもので、小さな変異でワクチンの効果がなくなるというわけではありません。
また、ファイザー社のワクチンでは、変異株の新型コロナウイルスにも作用する抗体がつくられた、といった実験結果も発表されています。
承認申請がなされた新型コロナワクチンの審査に当たっては、変異株に関する情報も含め、引き続き様々な情報を収集しつつ、適切に有効性、安全性等を確認してまいります。

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4.新型コロナワクチンの安全性と副反応


Q4-1 ワクチンの安全性の確保のため、どのような取組をしていますか(審査の厳格性など)。

臨床試験では、有効性・安全性等に関するデータを収集するため、健康な方や患者さんに協力してもらい、開発中のワクチンを実際にヒトに投与して試験します。
その後、臨床試験の結果などに基づいて、ワクチンの有効性・安全性、品質についての審査が行われ、ワクチンが承認されます。
なお、国内で薬事承認されている、ファイザー社のワクチンにおける臨床試験の主な結果は、サイト内リンク こちらに掲載しています。
また、国内のワクチンの接種の開始後は、副反応を疑う事例を収集し、専門家による評価を行っています。こうした結果を公表するなどして、安全性に関する情報提供などを行っていきます。
これまでの報告状況等は、こちらに掲載しています。こうした報告には、偶発的なものや他の原因によるものなど、予防接種との関連がない症状も含まれています。

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Q4-2 これまでに認められている副反応にはどのようなものがありますか。

ファイザー社のワクチンでは、接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱等がみられることがあります。こうした症状の大部分は、接種後数日以内に回復しています。
日本への供給が計画されている海外のワクチン(アストラゼネカ社、モデルナ社、ノババックス社が開発中のワクチン)でも、ワクチン接種後に、 ワクチン接種と因果関係がないものも含めて、接種部位の痛みや、頭痛・倦怠感・筋肉痛等の症状がみられたことが論文等に発表されています。(詳細は、副反応に関する審議会資料をご覧ください。)
また、海外で、まれな頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)が発生したことが報告されています。もし、アナフィラキシーが起きたときには、接種会場や医療機関ですぐに治療を行うことになります。

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Q4-3 副反応による健康被害が起きた場合の補償はどうなっていますか。

一般的に、ワクチン接種では、一時的な発熱や接種部位の腫れ・痛みなどの、比較的よく起こる副反応以外にも、副反応による健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が、起こることがあります。極めて稀ではあるもののなくすことができないことから、救済制度が設けられています。
救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。認定にあたっては、予防接種・感染症・医療・法律の専門家により構成される国の審査会で、因果関係を判断する審査が行われます。
新型コロナワクチンの接種についても、健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済を受けることができます。なお、健康被害救済の給付額は、定期接種のA類疾病と同じ水準です。

現在の救済制度の内容については、サイト内リンク こちらをご参照ください。

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Q4-4 海外では、アレルギーのある人は接種を受けていますか。アレルギーのある人は副反応が起きやすいのですか。

米国の疾病予防管理局(CDC)は、他のワクチンや食べ物に対して、重いアレルギーのある方も、新型コロナワクチンの接種が可能としています。 一方、過去に新型コロナワクチンに対して、アナフィラキシーなど重いアレルギー反応を起こした方や、同ワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG、※1)やPEGに交差反応性を持つと言われているポリソルベート(※2)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は推奨していません。
(※1)ポリエチレングリコールは、一般に、大腸検査の下剤や薬剤などを溶かす際に用いられます。
(※2)また、ポリソルベートは、医薬品の他、乳化剤として、様々な食品に用いられています。
米国では
・重いアレルギー反応を起こしたことがある人や、ワクチンや注射で何らかの即時型アレルギー反応を起こしたことがある人は、ワクチン接種後少なくとも30分間
・それ以外の人は、ワクチン接種後少なくとも15分間
アナフィラキシーなどの有無を観察することが推奨されています。
なお、米国において、ファイザー社の新型コロナワクチン接種後に報告されたアナフィラキシーは、2021年1月18日時点で、50例(9,943,247回中)で、100万回あたり5例となっており、74%が接種後15分以内、90%が接種後30分以内に症状が現れています。また、80%にアレルギーの既往があり、24%にはアナフィラキシーの既往があったと報告されています。
英国では、新型コロナワクチンの接種開始当初、過去にワクチンや薬剤、食品にアナフィラキシーを起こした方には接種しないこととしていましたが、特に制限を行わない米国でのアナフィラキシーのデータを踏まえ、今は、米国同様の取扱としています。

(参考)米国CDCのQA 
(参考)米国CDCの予防接種諮問委員会(ACIP)への副反応等報告(1月27日)
(参考)英国での取り扱いの見直しについて

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Q4-5 アレルギー反応が心配されている、ポリエチレングリコール(PEG)やポリソルベートが含まれる医薬品にはどのようなものがありますか。

日本で承認されているポリエチレングリコールを含むワクチンは、今回承認されたファイザー社製の新型コロナワクチンが初めてとなりますが、ポリエチレングリコールとの交差反応性が懸念されているポリソルベートを含んでいる既に承認されたワクチンは、インフルエンザワクチンやポリオワクチン、ロタウイルスワクチン等、複数存在します。
また、前述の通り、ポリエチレングリコールは大腸内視鏡検査時に下剤として使用する医薬品をはじめ、様々な医薬品に添加剤として含まれており、ポリソルベートも同様に複数の医薬品に含まれています。なお、ポリエチレングリコールは「マクロゴール」という名称で呼ばれることもあります。

医薬品に含有されている添加剤は、各々の医薬品の添付文書で確認することができます。添付文書は医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページで検索することが可能です。

<検索方法>
1.PMDAホームページの上部に「添付文書等検索」の欄がありますので、医師から処方された薬を検索したい場合は「医療用医薬品」を、薬局で購入した薬(OTC)を検索したい場合は「一般用・要指導医薬品」をクリックしてください。
2.ある医薬品に含まれる添加剤を調べたい場合、画面左上にある「医薬品の名称」欄に薬の名前を入力すると、該当する医薬品の添付文書が閲覧できます。「医療用医薬品」の場合は「添加剤」の項目に、「一般用・要指導医薬品」の場合は「添加物」の項目に、含まれる添加剤(物)一覧が記載されています。
3.ある添加剤(物)を含む医薬品を検索したい場合、「医療用医薬品」については、検索画面の左下にある「項目内検索」から「組成」を選択し、検索したい添加剤名(例:「ポリエチレングリコール」、「PEG」、「ポリソルベート」等)を入力の上、「検索」ボタンを押してください。「一般用・要指導医薬品」の場合、「添加物名」の欄に入力の上、「検索」ボタンを押してください。

一方、ポリエチレングリコールは化粧品にも含まれていることがあります。化粧品については、含まれている成分が製品に表示されています。

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Q4-6 アナフィラキシーではどのような症状が出ますか。治療法はありますか。

薬や食物が身体に入ってから、短時間で起きることのあるアレルギー反応です。
じんま疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が急におこります。血圧低下や意識レベルの低下(呼びかけに反応しない)を伴う場合を、アナフィラキシーショックと呼びます。
アナフィラキシーは特定のワクチンだけに起きるものではなく、様々な医薬品やワクチンの投与後に報告されています。例えば、インフルエンザワクチン接種後の副反応疑い報告では、因果関係があるかどうか分からないものも含め、1シーズンで、約20件のアナフィラキシーが報告されています。
予防接種後に、息苦しさなどの呼吸器症状がみられれば、接種会場や医療機関で、まず、アドレナリン(エピネフリン)という薬の注射を行います。そのあと、症状を軽くするために、気管支拡張薬等の吸入や抗ヒスタミン薬、ステロイド薬の点滴や内服なども行います。
接種後にもしアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応が可能なよう、予防接種の接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしています。

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Q4-7 ワクチンを受けた後に熱が出たら、どうすれば良いですか。

ワクチンによる発熱は接種後1~2日以内に起こることが多く、必要な場合は解熱鎮痛剤を服用いただくなどして、様子をみていただくことになります。このほか、ワクチン接種後に比較的起きやすい症状としては、頭痛、疲労、筋肉痛、悪寒(さむけ)、関節痛などがあります。
ワクチンによる発熱か、新型コロナウイルス感染症かを見分けるには、発熱以外に、咳や咽頭痛、味覚・嗅覚の消失、息切れ等の症状がないかどうかが、手がかりとなります。(ワクチンによる発熱では、通常、これらの症状はみられません。)
ワクチンを受けた後、2日以上熱が続く場合や、症状が重い場合、ワクチンでは起こりにくい上記の症状がみられる場合には、医療機関等への受診や相談をご検討ください。

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Q4-8 ワクチンを受けた後の発熱や痛みに対し、市販の解熱鎮痛薬を飲んでもよいですか。

ワクチンを受けた後の発熱や痛みに対し、市販の解熱鎮痛薬で対応いただくことも考えられますが、特に下記のような場合は、主治医や薬剤師にご相談ください。
・他のお薬を内服している場合や、病気治療中の場合
・激しい痛みや高熱など、症状が重い場合や、症状が長く続いている場合
・ワクチン接種後としては典型的でない症状がみられる場合(ワクチン接種後に起こりやすい症状や起こりにくい症状については、Q4-7をご覧ください
なお、ワクチンを受けた後、症状が出る前に、解熱鎮痛薬を予防的に繰り返し内服することについては、現在のところ推奨されていません。

参考:米国CDCのmRNAワクチン使用に関する暫定的見解(英語)

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5.接種の対象者や優先順位について


Q5-1 ワクチンを受けられないのはどのような人ですか。

一般に、以下の方は、ワクチンを受けることができません。ご自身が当てはまると思われる方は、ワクチンを受けても良いか、かかりつけ医にご相談ください。

・明らかに発熱している方(※1)
・重い急性疾患にかかっている方
・ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症(※2)の既往歴のある方
・上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある方

(※1)明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
(※2)アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。

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Q5-2 ワクチンを受けるのに注意が必要なのはどのような人ですか。

一般に、以下の方は、ワクチンを受けるに当たって注意が必要です。ご自身が当てはまると思われる方は、ワクチンを受けても良いか、かかりつけ医にご相談ください。

・過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
・心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方
・過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた方
・過去にけいれんを起こしたことがある方
・ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方

また、新型コロナワクチンは筋肉内に注射することから、
・抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害のある方
は、接種後の出血に注意が必要とされています。


Q5-3 妊娠中や授乳中の人は、ワクチンを受けることができますか。 New

妊娠中、授乳中の方も、新型コロナワクチンを受けることができます。
ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、海外の実使用経験などから現時点で特段の懸念が認められているわけではありませんが、安全性に関するデータが限られていることから、接種のメリットとデメリットをよく検討して接種を判断していただくこととしています。
なお、日本産婦人科感染症学会・産婦人科学会からは、「感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する」と提言されています。
また、授乳中の女性については、現時点で特段の懸念が認められているわけではなく、海外でも接種の対象とされています。 ワクチンを受けるかお悩みの方は、主治医とご相談ください。海外の動向などについては、こちらへ。

(※)3月1日に、米国疾病予防管理センター(CDC)の予防接種諮問委員会(ACIP)にて、新型コロナワクチンの妊婦への安全性について、米国の最新情報が発表されました。
2月16日までのデータで、少なくとも1回以上同ワクチンを接種した妊婦は3万人を超えており(※※)、局所反応や全身反応について、妊娠されている方と妊娠されていない方の間で大きな差はなかったこと、流産等の妊娠に特有の問題については自然発生率(新型コロナウイルスワクチンが導入される前に起きていた頻度)と比較して大きな差異はなかったこと等が報告されています。
(※※ V-safeという、SNSを利用したワクチン接種後の安全性調査に登録して接種した妊婦の数。)
現在、ファイザー社等は妊婦を対象とした新型コロナワクチンの臨床試験を海外で実施しています。

参考:2021年3月1日開催のACIPレポートより抜粋(日本語版作成)
(出典 COVID-19 vaccine safety update, Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP) March 1, 2021

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Q5-4 新型コロナウイルスに感染したことのある人は、ワクチンを受けることはできますか。 New

既にコロナウイルスに感染した人も、新型コロナワクチンを受けることができます。
ただし、接種まで一定の期間をおく必要がある場合がありますので、いつから接種できるか不明な場合は、主治医にご確認ください。
なお、事前に感染したかどうかを検査して確認する必要はありません。

(※)米国CDCからは以下のような見解が示されています。
・隔離を中止するための基準が満たされるまで延期する必要がある。
・新型コロナウイルス再感染のリスクは感染後の最初数か月では低く、免疫力の低下により時間とともに増加する可能性があることが示唆されていることから、最近新型コロナウイルス感染症に罹患した人は、必要に応じてワクチン接種を一時的に遅らせることを選択できる。
・加えて、モノクローナル抗体または回復期血漿での治療を受けた場合は、治療から少なくとも90日以降にワクチンを接種することが勧められる。

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Q5-5 持病があり、薬を飲んでいる人はワクチンを受けることはできますか。

薬を飲んでいるために、ワクチンが受けられないということはありませんが、基礎疾患のある方では、免疫不全のある方や病状が重い方など、接種を慎重に検討した方がよい場合がありますので、かかりつけ医とご相談ください。
ただし、抗凝固薬(いわゆる「血をサラサラにする薬」の一部です)を飲んでいる方は、ワクチンを受けた後、2分以上しっかり押さえてください。ご自身が飲んでいる薬が抗凝固薬に当てはまるかどうか不明な方は、かかりつけ医などにご確認いただくか、こちらの資料をご覧ください。

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Q5-6 子どもはワクチンを受けることができますか。

現在薬事承認されている、ファイザー社の新型コロナワクチンについては、16歳以上が薬事承認の対象となっています。
また、予防接種法に基づく公費での接種の対象は、接種の日に満16歳以上の方です。このため、16歳に満たない方は、ワクチンの接種の対象にはなりません。
アストラゼネカ社、モデルナ社の新型コロナワクチンでは、18歳以上に対して臨床試験が行われており、今後、提出された臨床試験のデータに基づき、接種の年齢が決められます。また、ファイザー社、モデルナ社 の新型コロナワクチンでは12歳以上の小児を対象とした臨床試験が海外で開始されています。
接種の対象者は、現時点の科学的知見に基づいて決められています。将来的には、接種の対象年齢が広がる可能性もあります。

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6.接種を受ける方法について


Q6-1 「基礎疾患を有する者」に当てはまることを証明するために、診断書は必要ですか。

診断書等は必要ありません。予診票に記載していただき、必要があるときは、問診で病気や治療の状況などを確認します。


Q6-2 認知症などで本人に接種意思を確認することができない場合、家族にて同意書を書いてもらっても良いですか

接種には、ご本人の接種意思の確認が必要です。意思を確認しにくい場合は、ご家族等に協力いただき、ご本人の意思確認をお願いします。
なお、ご本人が接種を希望されているものの、何らかの理由でご本人による自署が困難な場合は、ご家族の方等に代筆していただくことは可能です。

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Q6-3 ファイザー社のワクチンは、通常、1回目から3週間後に2回目を受けることになっていますが、どのくらいずれても大丈夫ですか。

ファイザー社のワクチンは、標準としては、1回目から3週間後(3週間後の同じ曜日)に2回目を受けていただくことになっています。
一番早くて19日後(木曜日に1回目の接種を受けた場合、3週間後の火曜日)に接種を受けられますが、それより前には受けることができません。
接種間隔が3週間から大きくずれた場合の効果は確かめられていないことから、1回目の接種から3週間を超えた場合、できるだけ早く2回目の接種を受けてください。


Q6-4 新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に受けることはできますか。

原則として、新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種できません。 新型コロナワクチンとその他のワクチンは、互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。 (例) 4月1日に新型コロナワクチンを接種した場合、他のワクチンを接種できるのは、4月15日(2週間後の同じ曜日の日)以降になります。

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7.その他


Q7-1 新しい仕組みのワクチンということですが、どこが既存のワクチンと違うのですか。特に、ワクチンの遺伝情報を人体に投与するということで、将来の身体への異変や将来持つ予定の子供への影響を懸念しています。

これまで我が国において使用されていたワクチン(不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチン)はウイルスの一部のタンパクを人体に投与し、それに対して免疫が出来る仕組みでした。
mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンでは、ウイルスのタンパク質をつくるもとになる情報の一部を注射します。人の身体の中で、この情報をもとに、ウイルスのタンパク質の一部がつくられ、それに対する抗体などができることで、ウイルスに対する免疫ができます。
mRNAは、数分から数日といった時間の経過とともに分解されていきます。また、mRNAは、人の遺伝情報(DNA)に組みこまれるものではありません。身体の中で、人の遺伝情報(DNA)からmRNAがつくられる仕組みがありますが、情報の流れは一方通行で、逆にmRNAからはDNAはつくられません。こうしたことから、mRNAを注射することで、その情報が長期に残ったり、精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられています。
このような一般的な科学的な知見だけでなく、薬事承認に当たっては、動物試験や臨床試験の結果に基づいて安全性を評価し、審査を行っていきます。

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Q7-2 どの会社のワクチンが一番効果がありますか。

ワクチンの薬事承認に当たっては、有効性や安全性を慎重に審査します。現時点では1社のワクチンが薬事承認され、有効性や安全性が確認されています。今後、承認を得たワクチンは、いずれも一定以上の効果があると考えられます。
ワクチンの有効性などについての情報は、今後も随時お知らせしていきます。

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Q7-3 接種するワクチンは選べますか。

接種を受ける時期に供給されているワクチンを接種することになります。また、複数のワクチンが供給されている場合も、2回目の接種では、1回目に接種したワクチンを同じ種類のワクチンを接種する必要があります。

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Q7-4 ワクチンは冷凍保存が必要と聞いていますが、流通は大丈夫でしょうか。

新たに開発が進められているワクチンのうち、メッセンジャーRNAワクチンは、有効性を保つために冷凍した状態で運搬や保管をすることが必要と考えられています。そのため、ドライアイス入り保冷ボックスや、マイナス70℃やマイナス20℃での保管が可能な冷凍庫の準備を進めています。

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Q7-5 ワクチンを接種した後も、マスクは必要ですか。

ワクチンを受けた方は、新型コロナウイルス感染症の発症を予防できると期待されていますが、ワクチンを受けた方から他人への感染をどの程度予防できるかはまだ分かっていません。また、ワクチン接種が徐々に進んでいく段階では、すぐに多くの方が予防接種を受けられるわけではなく、ワクチンを受けた方も受けていない方も、共に社会生活を営んでいくことになります。
このため、引き続き、皆さまに感染予防対策を継続していただくようお願いします。 具体的には、「3つの密※」の回避、マスクの着用、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒の励行などをお願いします。
※密集・密接・密閉

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