【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】保育園における腸管出血性大腸菌O157の集団発生(香川県)

〔作成者〕香川県西讃保健福祉事務所
〔発生年月日〕2004/7/16
〔概要〕平成16年7月16日、医療機関からO157感染症の届出(0歳女児)がある。保育所の健康調査、家族の喫食調査・検便を行ったところ患児の母親からO157が検出された。7月23日同園の1歳男児に水溶性下痢を認め、医療機関に受診、菌を検出。園児の健康調査、施設等の拭き取り検査、井戸水検査を実施するがO157は検出されなかった。7月24日から0歳・1歳児と職員の検便、7月28日には施設等の拭き取り検査、水道水検査、2週間分の給食の保存食を検査するが、O157は検出されなかった。7月29日園児10名の検便からO157が検出される。全園児と患者家族に検便を行ったところ、新たに園児5名、家族4名から菌を検出。菌陽性者の内訳は園児(0歳児4名、1歳児10名、2歳児3名)家族5名、合計22名、職員に陽性者はいなかった。国立感染症研究所での菌株解析の結果、同一株による集団感染であることが示唆された。8月13日、関係者全員の陰性が確認された。主として0~2歳児が利用するベビーバス、ベビープールが糞便を介したヒト→ヒト感染と推察されるが積極的なデータは得られず、感染源・感染経路の特定に至らなかった。
〔原因/端緒〕腸管出血性大腸菌O157
〔患者/死者/負傷者〕感染者22名

公開日:2007年08月20日

カテゴリー: 感染症