【管内情報】 【保健所健康危機管理事例】食中毒(茨城県)

〔作成者〕茨城県土浦保健所
〔発生年月日〕2005/3/28
〔概要〕平成17年3月28日、土浦保健所に食中毒症状を呈した患者を診察したとの連絡が入った。患者66名は大学のスポーツ合宿所で合宿していた中学生及び高校生の3グループであった。3グループは合宿所に来る以前は接触はなかった。66名の摂食状況を調査したところ、共通食はスポーツ合宿所の食堂の食事のみであった。よって3月25日から3月27日の間に合宿所の食堂で提供された食事が原因食品と推定した。厨房内拭き取り10検体では食中毒菌は検出されなかった。患者便45検体では33検体からノロウイルスが検出され、この33検体中2検体からブドウ球菌も検出された。その他、受診した病院で検査された患者便20検体より9検体に病原性大腸菌O1、O18、O25、O44、O125及びブドウ球菌が検出された。また、調理従事者便6検体では1検体からO1が検出されたが発症者はなかった。原因物質は疫学調査等から総合的に判断するとノロウイルスと推定される。
〔原因/端緒〕ノロウイルス(スポーツ合宿所の食事)
〔患者/死者/負傷者〕喫食者169名 うち発症者66名
〔症状/被害状況〕食中毒様症状