■特 徴

■う蝕予防効果

■実施方法


■普及状況






わが国における水道水フッ化物添加の実施経験

 わが国で水道水フッ化物添加が最初に実施された地域は,京都市山科地区です。1952年から13年間,フッ化物濃度0.6ppmで実施しています。厚生省や文部省からの研究補助金によって試験的に行われ,歯科ばかりでなく全身の調査,さらに水道工学関係の調査なども詳しく行われました。12年後の調査では,7〜12歳児の永久歯1人平均う蝕経験歯数で約40%の予防効果が報告されています。諸外国の成績に比べるとやや低いようですが,京都市の気候でフッ化物濃度0.6ppm は適正値より低かったのではないかと考えられています。また,白濁斑については,対照地区との間で差がなかったことも同時に報告されています。13年後に中断された理由は,期限付きの委託研究であったことと,山科地区の給水量の拡大に伴って,他の浄水場から一部給水されるようになったからです。
 そのほか,三重県朝日町では,県歯科医師会の協力のもと,1987年フッ化物濃度0.6ppmで実施されましたが,浄水場拡張のため3年半で中断となりました。また,米軍統治下の沖縄本島では,1957年から日本返還の1972年まで広い範囲で実施されており,一時期,19市町村約50万人に給水されていました。実施中,歯科的調査は行われませんでしたが,中断5年後,13年後に行われた調査では,良好な結果が得られています。








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