研究紹介
医療・福祉サービス研究部のレセプト分析研究について
医療・福祉サービス研究部では、国民健康保険データベース(KDB)や介護保険データベース(介護DB)といった大規模な医療・介護データを活用し、多岐にわたるレセプト分析研究を行っています。これらの研究は医療・介護政策の策定や、地域における医療・介護サービスの質の向上に貢献することを目的としています。
■ 主な研究テーマ
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医療計画の指標に関する政策研究:
KDBのレセプトデータを基に、地域における医療の利用状況や医療費の推移を詳細に分析することで、より適切な医療計画の策定に必要な指標を開発しています。また、特定の疾患や医療サービスに関する分析を行い、医療資源の配分や医療提供体制の改善に関する政策提言を行っています。 -
医療・介護連携に関する研究:
医療と介護レセプト情報を連結させることで、患者・利用者の医療と介護サービスの利用状況を包括的に把握することができます。これらのデータ分析を通じて、医療と介護の切れ目のない連携体制構築のための課題を明らかにし、より効果的な連携モデルの構築を目指しています。 -
在宅医療に係る地域の現状把握:
KDBのレセプトデータから、在宅医療の利用状況や、在宅医療に関わる医療機関の特性を分析することで、地域における在宅医療の現状を把握します。また、地域ごとの在宅医療へのアクセシビリティを分析することで在宅医療の推進に向けた政策提言を行っています。 -
介護DB・LIFEを活用した研究:
介護DBやLIFE(Long-term care Information system For Evidence)といった大規模なデータを用いて、高齢者の介護サービスの利用状況や、要介護状態の変化などを分析します。これらの研究を通じて、高齢者の生活の質向上や、科学的介護サービスの推進に貢献できるような政策提言を行っています。
■ 研究の意義
本研究部のレセプト分析研究は、以下の点で大きな意義を持ちます。今後も、最新のデータ分析手法を用いて、医療・介護に関する様々な課題解決に取り組んでいきます。
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エビデンスに基づいた政策策定:
大規模なデータに基づいた客観的な分析結果を提供することで、より効果的な医療・介護政策の策定に貢献します。 -
地域における医療・介護サービスの質の向上:
地域の実情に合った医療・介護サービスの提供体制の構築を支援します。 -
新たな研究分野の開拓:
医療・介護分野におけるレセプトデータ活用を推進し新たな研究分野を開拓します。